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暴力団組長の使用者責任(最近の事例)


 前回の記事では,暴力団組長に対する使用者責任の最高裁判例をご紹介しました。

 最近でも,六代目山口組の組長に対する使用者責任が認められた大阪高裁の判例があります(大阪高裁平成27年1月29日判決・判例時報2251号53ページ)。

 この事件は,私も,弁護団の一員として関与していました。

 この事案は,暴力団六代目山口組K組I連合組員Aら3名から,Xが2000万円を恐喝されたというものです(なお,実行犯が恐喝罪により逮捕・起訴され,刑事裁判中に実行犯の一部から400万円余りの被害弁償がなされました)。

 その後,Xは,弁護士に損害賠償請求の交渉を依頼して,弁護士がK組組長に損害賠償を求める内容証明郵便を提出しました。

 すると,K組の別の組員が弁護士を介さずに直接Xと接触して,200万円を返還することで和解をするという書面の作成を強要しました。

 そのため,Xは,上位者である山口組六代目組長らを相手に,上記恐喝された金員の他,慰謝料を合わせた計2000万円余りの支払いを求めて提訴しました。

 一審の大阪地裁は,Xの請求を認めたところ,被告らが控訴をしましたが,大阪高裁は,次のとおり判断して控訴を棄却しました。

 まず,暴力団の共通した性格は,「その団体の威力を利用して暴力団員に資金獲得活動を行なわせて利益の獲得を追及する」ものであるとし,「山口組やその下部組織の構成員は,組長を頂点とする包括的な服従統制下に置かれて」いるものとしました。

 その上で,本件についても,山口組組長らは,「実質的には自らの組織又はその下部組織の構成員が山口組の威力を利用して資金獲得活動をすることを容認しており,その収益が山口組組長に取り込まれる体制が採られていた」ものとしました。

 そうして,本件の恐喝行為も,その後の和解の強要についても,いずれも暴力団の威力を利用した資金獲得活動であって,暴力団の事業の執行として行なわれたものであるとして,山口組組長の使用者責任を認めました。

 この判決は,従来どおりの民法715条による使用者責任を肯定したものです。

 私の知る限り,六代目山口組組長に対する判決としては初めてで,先例的価値のあるものです。

 ただ,法律的には,暴力団対策法31条の2が民法715条の特則として設けられたことからすると,本件は,「指定暴力団組員による暴力団の威力を利用した資金獲得行為」として,むしろ,端的に暴力団対策法31条の2を適用すべきであったといえるでしょう。

 

 

暴力団組長に対する使用者責任追及


51LC1VlXXWL1 暴力団からの被害を回復する 

 最近,日本最大の暴力団である六代目山口組から,神戸山口組が独立したことで,両組織の対立抗争があると報道されています。

 組織的暴力は,市民の生活を脅かすものであり,市民の権利を守るために,私たち弁護士も活動しています。

 そして,暴力団に対する民事的な対抗措置としては,暴力団組長に対する使用者責任(民法715条)を根拠とする損害賠償請求が有効です。 

 実際,末端の実行犯には財産がないことが多いので,このような使用者責任を認めることで,被害回復が可能になります。

 また,組長の民事責任を問うことで,組員の違法行為や抗争を制限することができ,将来の被害の抑止にもつながるのです。

 

2 山口組組長の損害賠償責任を認めた最高裁判決

(1)事案について

 暴力団組長の使用者責任を認めた有名な最高裁判決があります。

 これは,平成7年8月,暴力団五代目山口組系の組と暴力団四代目会津小鉄系の組との対立抗争中のできごとです。

 会津小鉄系暴力団事務所を警戒警備中だった京都府警下鴨警察署のA巡査部長(44歳。殉職後警部に昇進)が,山口組系組員に会津小鉄系組員と誤認され射殺されました。

 実行犯である山口組系組員は,翌日に出頭し逮捕され,実刑判決を受けました。

 しかし,上位者は直属の組長を含めて逮捕されることなく,被害弁償は一切なかったのです。

 そこで,平成10年8月,Aの遺族が当時の渡辺芳則山口組組長らを被告として,京都地方裁判所に総額1億6000万円余りの損害賠償を求めて提訴しました。

 この訴訟は,一審の京都地裁では使用者責任が否定され,控訴審の大阪高裁では逆に肯定されるという,地裁,高裁の判断が分かれる結果となりました。

 そこで,決着が最高裁に持ち込まれたのです。

(2)最高裁判決(第二小法廷平成16年11月12日)

  最高裁は,以下のように,暴力団組長の使用者責任を認める画期的な判決を下しました。

すなわち,

①山口組組長は,下部組織の構成員を,その直接間接の指揮監督の下,山口組の威力を利用しての資金獲得活動に従事させていたということができるから,組長と山口組の下部組織の構成員との間には,事業につき,使用者と被用者の関係が成立していた。

②山口組の下部組織における対立抗争においてその構成員がした殺傷行為は,山口組の威力を利用しての資金獲得活動に係る事業の執行と密接に関連する行為というべきであり,山口組の下部組織の構成員がした殺傷行為について,山口組組長は,民法715条1項による使用者責任を負うものと解する。

  

3 暴力団対策法31条の2について

(1)上記の最高裁判決を踏まえて,平成20年に暴力団対策法が改正され,組長に対する使用者責任の追及が容易になりました。

 新設された暴力団対策法31条の2は,被害者側の立証責任の負担を軽減しました。

 暴力団内部のことは外からは分かりませんので,組長と組員との使用関係や,暴力団がどのような事業を行なっているかを立証することは大変です。

そこで,改正法では,

① 指定暴力団員によって不法行為が行なわれたものであること

② 不法行為が威力を利用した資金獲得行為を行なうについて行なわれたものであること

③ 損害が不法行為により生じたものであること

を立証しさえすれば,損害賠償請求が認められるとしたものです。

 ここにいう「威力を利用」したとは,例えば,相手方に暴力団の威力を利用して恐喝する行為や,みかじめ料の要求に応じない者に報復目的で傷害を負わせる行為などが典型的な例とされています。

 ただ,たとえ直接被害者に威力を示していなくても,暴力団の構成員が組織を背景に違法な行為を行なっていること自体が,正に暴力団の威力を利用することに他なりません。

 したがって,暴力団組織からの被害を回復するという法の趣旨から,広く暴力団組員が組織を背景に不法行為を行なった場合一般を含むとする考え方もあります。

 

4 今後の展望

 暴力団に対する厳しい取り締まりの中,最近では,暴力団組織は背後に隠れ,ヤミ金融や,特殊詐欺,株価操縦などの経済犯罪に軸足を置くようになりました。

 平成19年版警察白書でも,企業活動を仮装・悪用する資金獲得活動が顕著であると既に報告されています。

 しかし,それらの暴力団の活動についても,正に暴力団特有の組織的な活動や,威力を背景にした服従統制下で行なわれたものです。

 どうである以上,「威力を利用した資金獲得活動」に他ならず,上位の組長に対する使用者責任の追及が可能ではないかと,私は考えています。

 

弁護士会将棋大会について


969899_494282547315301_2062973533_n 大阪弁護士会では,毎年,将棋大会が開催されています。

 有段者のA級と,級位者のB級に分かれて,トーナメント方式で優勝を競います。

 数年前に,私はB級で出場し優勝させていただくことができました。

 その後は,A級に参加していますが(昨年は都合がつかず,不参加),なかなか,勝ち進むことは難しいです。

 古いデータを整理していると,優勝者の弁として,数年前に大阪弁護士会の会報に載せた原稿のデータを発見しました。

 せっかくですので,このブログで,過去の栄光を思い出しつつ(!?),ご紹介させていただきます(当時の文章から,対局者の氏名を仮名にするなど,少し修正いたしました)。

 

 

        優勝者の弁

  このたび,将棋B級で優勝をさせていただいた中村和洋です。

 今回の決勝戦は,一昨年の前回と同じくF先生との対戦でした。

 前回の対戦では,私の四間飛車・美濃囲いに対して,相手の居飛車穴熊でした。

 しかし,そのときは私が一方的に攻め倒されてしまい,全くいいところのない将棋でした。

 その反省から,やはり,こちらも囲いを堅くして先攻しなければならないと思いました。

 そこで,この一年間,若手の広瀬章人プロの本を読んで四間飛車穴熊の定跡の勉強をしました。

 また,5手詰めなどの詰将棋に勤しんでまいりました。

 その上でのぞんだ今回の決勝では,予想通り,互いにガチガチの穴熊に囲い合うという対戦となりました。

 私が先攻しようと思っていたのですが,相手の素早く,力強い攻めに防戦一方となってしまい,なかなか敵陣に迫ることができませんでした。

 しかしながら,遅い時間であったことと対局時間が長引いたことが影響したのか,相手が中盤で角をタダで損をするという失着を指されました。

 そこで形勢が逆転し,後は慎重に指し続けたことで,何とか勝利を物にすることができました

 2時間の大熱戦でした。

 私は,以前検事をしていたときから,将棋が好きで,大山康晴15世名人の将棋に憧れていました。

 最初のうちは,四間飛車を中心に,むしろ受けを重視した指し方をしていました。

 その後,弁護士として厳しい競争環境に身を置くようになった結果,棋風が積極的に変化したようで,最近はどんどん攻める手を好むようになりました

 相手の手を先の先まで読んで,対応を考えるということでは,将棋は,弁護士の仕事に通じるところがあります。

 また,敗戦のときに,自分の口ではっきりと「負けました。」と言わなければならないという潔いところが,すばらしいと思っています。

 年齢の離れた人同士でも,すぐに打ち解けて楽しめる娯楽ですし,わかりやすい入門書もたくさん出ており,また,インターネットで対戦も楽しめます。

 皆さまにも,一生楽しめる趣味として,将棋をぜひともお勧めします!!

書評(体系租税法)


体系租税法2015年12月30日に水野忠恒教授の「体系租税法」が発行されました。

これは,マイナンバー制度などのトピックにも言及されており,最新の教科書といえます。

水野忠恒教授は,日本を代表する租税法学者で,この教科書は索引を含めて935頁にもなる大部なものです。

租税法の教科書といえば,金子宏教授の「租税法」が著名です。

しかし,水野教授の「体系租税法」は,それとは,また違った特徴のある本で,大変参考になります。

特に裁判例について事案や判旨について詳しい記述がなされています。

また,国際課税アメリカ合衆国などの外国の法制度の記述も詳細です。

租税法を学ぼうとする法律家にとって,座右に置くべき書籍といえるでしょう。

また,はずれ馬券裁判についても,他の教科書よりも詳しい記述がなされています。

ただ,水野教授は,最高裁判例とは反対の立場です。

同書では,「競馬を見るわけでもなく,儲けのためだけに馬券を買っている場合であれば,なおさら,収入と経費との関係を吟味すべきであり,外れ馬券が勝馬投票馬券に関連したものではなく,必要経費とみるべきではないと思われる。」と述べておられます(同所244,245ページ)。

その前提として,水野教授は,この裁判例について,馬券購入行為に所得源泉性を認め,特殊な投資行為としたものと理解されています。

確かに一審の大阪地裁判決は,被告人の馬券購入行為についてFX取引等と類似する一種の投資活動と理解し,所得源泉性が認められるという理由付けをしていました。

しかし,その後の大阪高裁及び最高裁の判決では,投資活動と評価したものではありません。

これらの判決は,一連の馬券購入行為を,端的に文理に照らして「営利を目的とする継続的活動」であるとしたものです。

その上で,雑所得に該当するとし,外れ馬券も含めた全馬券の購入金額が必要経費に該当するとしたものです。

ですから,水野教授の批判は,最高裁判決,高裁判決に対するものとしては,的を射ていないように思われます

また,諸外国の法制度で,このような馬券の払戻金についての課税がどうなっているのかについても(はずれ馬券も経費となるアメリカや,的中馬券に課税のかからないフランス以外の例えばドイツやイギリスなどの制度ではどうなっているのか),是非,言及してほしかったところです

ただ,先日の東京地裁判決では,外れ馬券を必要経費と認めない判断が下されたこともあり,今後,競輪,競艇などでも同様の問題が生ずる可能性もあるので,この論点についての議論はこれからも深めていく必要があるといえるでしょう。

 

 

 

 

恩師(尾崎光宏先生)の思い出


t_ozaki02私は,関西大学第一高校という学校を卒業しています。

実は私が今こうして弁護士をしているのは,高校時代の担任であった尾崎光宏先生との出会いがあったからだと思っています。  

尾崎先生は,関大一高野球部の監督を長年勤められ,同野球部を甲子園に導き,平成10年にベスト8に進出させるなどした有名な監督です。

私は,野球部ではなく,陸上部に所属していましたが,尾崎先生は担任というだけでなく,生徒指導主任でもあったので,大変厳格で怖い印象でした。

今はもう時効だと思うので告白しますが,私は,高校時代,競馬が大好きで毎週のように淀や阪神の競馬場に通っていました。

休み時間には,友だちと一緒に,教室の後ろの黒板に「カンスポ(神崎川スポーツ)」と題して,競馬の予想を載せたりしていました。

ある日のホームルームの後,尾崎先生から,「おいっ,中村とM(友人),お前らあとで生徒指導室に来い。」と呼び出しを受けました。

私は,「競馬は,さすがにちょっとやりすぎやったな。きっと,すごく叱られるわ,ひょっとしたらどつかれるかもしれへん(T-T)」と思って,M君と一緒におそるおそる指導室まで行きました。

尾崎先生は,(いつものような)怖い表情で部屋に入って来るなり,私とM君を見て,「おい。・・・来週のダービーは何がくるんや。」と言われました。

尾崎先生は,実は競馬の大ファンだったのです。 懐の深い先生で,私は尾崎先生のことが,いっぺんに大好きになりました。

それからは,毎週のように,金曜日には,尾崎先生,私,M君とで生徒指導室にこもり,競馬の予想を立てていました。

ある日,先生が,的中した万馬券を嬉しそうに私に見せてくれたこともありました。

実は私は,当時,学校のことが嫌いでした。友だちも少なく,授業も先生も嫌いで,競馬くらいしか楽しみがなかったのです。

このとき,もし,「高校生が競馬なんかするな。」とまともに叱られたとしたら,そのまま学校に行かなくなっていたかもしれません。

  高校2年生の進路指導のとき,私は何の将来の目標もなく,ただ競馬以外は本を読むくらいしか好きなことがなかったので,「文学部に行きたいです。」と言いました。

すると,尾崎先生は,ただ「中村,お前は文学部には向いてへん。法学部にせえ。」と言われました。

理由はわかりません。単に就職に有利,ということだったのかもしれません。

他の先生に言われていたのなら,ひねくれ者の私は言うことを聞かなかったでしょうが,このときは,「尾崎先生が言うんなら。」と思って,勉強をがんばって,法学部に進学することにしたのです。

尾崎先生との縁がきかっけで,その後,関西大学法学部に入学して,司法試験を目指し,検事,そして弁護士になりました。

また,競馬と税金に関する裁判も担当することになって,人間の縁の不思議さに驚いています。  

尾崎先生は,残念ながら,平成19年3月に67歳で逝去されました。

でも,今でも私は,あの普段は厳格な尾崎先生が,手に万馬券を持っていたときの満面の笑顔を忘れることはできませんし,きっとこれからも忘れることはないと思います。

  ※画像は,関西大学第一高等学校野球部OB会のホームページより,引用させていただきました。http://www.ichikouyakyubu.com/club-y.html          

ダイエット方法論4


ダイエット方法論の最終回です

今回は,メンタル面のアドバイスです。

1 公言
自分がダイエットをしていることを,周囲に言いふらすと効果的です。

私は,ダイエットをするときは、いつもそうしています。

周囲の目が気になって,自分にプレッシャーになりますし,張り合いにもなります。

 

2 ダイエット中のイライラ対策
レコーディング・ダイエットが軌道に乗るまではお腹がすいてつらいです。

そのため,普段よりも,よく休養をとることが大切です。

いつもよりも、はやく寝て十分な睡眠をとることに気をつけてください。
お腹がすいたら,水分(お茶、コーヒーなど温かいもの)をこまめにとるようにしてください

そもそも食事制限によって水分も不足するので,水分摂取は普段よりも意識的にする必要があります。

 

3 目標の明確化
ダイエットの目標体重,時期を明確にしてください。

たとえば、3か月後に何キログラムになると。
このとき、絶対に無理めな目標を立てないことが大事です。
肥満気味であっても月3キログラム、そうでないなら月2キログラムくらいの減量が適切と思います。

たまに広告とかで,1か月で8キロやせたとか見ますが,やりすぎだと思いますし,リバウンドが心配です。

体重100キログラム以上ある人であれば別ですが・・・。

 

4 ご褒美を用意しておく
目標達成時に高価な物を買う,旅行に行くなど成功のご褒美を準備しておきましょう。

何でも楽しみがあると張り合いになります。

私は,ダイエットが順調よくいっているということを条件に,こまめに1か月ごとにプチご褒美として家電を買ったり,小物を買ったりしていました。

 

5 最後に
完璧主義は健康の大敵

全部できなくても、「毎日、体重計に乗る。」、「カロリー計算はせずに、食べ物を記録だけする。」だけでも,十分効果的です。

ダイエット方法論3


ダイエット方法論の続きです。今回は運動の話です。

1 筋トレ
食事制限ダイエットは,残念ながら,まず筋肉から落ちていきます

筋肉は存在しているだけでカロリーを消費するので,体は,カロリー消費を最小限にしようとするからです。

逆にいえば,筋肉をつければ太りにくい体になりますし、筋肉がどんどん落ちていけば、やせにくくなってしまうのです。

ただ筋トレは,レコーディング・ダイエットが軌道に乗ってからしましょう(1か月後くらい)。

食事制限と運動を同時に始めると,体がまいってしまいます。
毎日、腕立て、腹筋、背筋、スクワット、ストレッチをします。

女性なら20回(腕立ては10回)×2~3セット男性なら30回(腕立ては20回)×2~3セットくらいでよいと思います。

ゆっくりでいいですし,体調が悪いときはストレッチだけして休んでいいと思います。無理をするよりも,少しずつでも続けることが大事です。

 

2 有酸素運動
これも,レコーディング・ダイエットが軌道に乗ってからにしましょう(1か月後くらい)。

脂肪燃焼には,ジョギングやウォーキングといったゆっくりとした運動が大事です。

まとまった時間がとれないときは、細切れでもOKです。

スポーツ・クラブや水泳もいいのですが,毎日ということになると30分のジョギングor踏み台昇降がおすすめです。

踏み台は通販で売っていますよ。

ただし,体調が悪いときは減らしたり,休んだりして調整します。

また日常生活で,よく歩く、階段をのぼることを意識し,家事・雑用でも,ちょこまかと動いて,1日1万歩を目指します(こちらは、レコーディング・ダイエットの当初からでも実践した方がよいでしょう)。

 

参考文献

 ・石井直方、谷本道哉「スロトレ」(高橋書店)〔東大の先生によるもので、理論的でわかりやすい。ベスト・セラー〕
 ・NHKためしてガッテン「科学のワザで確実にやせる」(主婦と生活社)〔スロー・ジョギングや、踏み台昇降のことも書かれており、体重を記録するグラフも付録でついており、全体にすごくわかりやすいです。〕

 

 

ダイエット方法論2


前回に引き続いて,ダイエットの具体的な方法論のお話です。

1 体重計測
毎日,朝と夜(あるいはどちらか),必ず体重を量って,なおかつそれをノートに記録します。
体重計は,少し奮発して,100グラム単位で量れ,体脂肪計もついているものを買いましょう。

 

2 食事制限(レコーディングダイエット)
この方法は,その多くを,参考文献に掲げる岡田斗司夫さんの方法論に依拠しています。

①まずは1週間、食べたものを全部,小さなノートにただ記録します。

 

次に1日1500キロカロリーを目標にして、本やHPを参考にカロリー計算をしながら,同じく小さなノートに全部記録します。

これを3~4か月続けると大きな効果が出ます。それ以上は不要です。

まずは、3か月、せめて1か月と目標を定めて始めてみましょう。

もし食べ過ぎても,次の日以降で少しずつ減らして調整するなど,多少のでこぼこは許容しましょう。

軌道修正をすればいいので,気にしないことが大事です。

ハレとケは大事であり,息抜きもないとつらいので,飲み会などは自粛せずに大いに楽しむのがよいと思います。

私も,ダイエット期間中でも,焼き肉や寿司は何回か食べましたし,飲み会にも出ていますし,お酒も毎日飲んでいます。

要するに、たくさん食べるときの前後の日や、朝や昼の食事でカロリーを調整をすればよいと割り切ることが大事です。

また、専門家ではないので、あまり、カロリー計算は厳密にしすぎず、ざっくりとでよく、おおむね1500になればよいと考えています。

 

③食事ダイエットは体調管理に十分注意しないと、しんどくなって挫折してしまいます。

栄養バランスに注意して、絶対に偏った食生活にしてはいけません。

  タンパク質(肉、魚、大豆)

  糖質(ご飯、パン)

  野菜(緑黄色野菜と淡色野菜)

  乳製品(牛、チーズ、ヨーグルト)

を必ず毎日摂取します。

また,完全食品のも意識的に摂取します。

少しずつでも1日3回食べて、まとめ食べをしないことも大事です。

酒とおやつは糖質ですが,どちらかを我慢して,1日に両方は食べないようにします。

ただ,好きな物を全部我慢すると挫折するような気がしますので、そのへんはバランスよく。

飲料水は無糖を選びます(人工甘味料も不可)。

サプリメントに頼らず,添加物にも注意します。

ダイエット中は,必要最小限の栄養で体を動かしていますので,体に悪いものは極力排除する必要があります。

また,サプリメントに安易に頼ると、食品から栄養を摂取する力が弱まるようです。

 

④食べ方にも工夫があった方がよいです。

急激に血糖値を上げると,太りやすいそうです。

よく言われることですが,口に入れてから30回かむと消化の効率がよくなり,また,空腹も満たされます。

ただ実際,律儀に30回も噛んでられません。

そこで,私の場合は,最初の一口だけ30回噛むようにしていました。

そうすると,後もそれにつられて,普段よりはよく噛むようになります。

また最初に口に入れるのは,スープや野菜のように低カロリーのものにすると,急激に血糖値があがらないので、よいとされています。

 

⑤レコーディング・ダイエットは、階段状に体重が減ります

カロリー制限しているのに,減らない時期が数日から1週間続くときがあり,「何でやねん。」と思いますが,気にしてはいけません。

その後、一気に減る時期がきます。

 

⑥ゲーム感覚でやることがよいです

1500キロカロリーの範囲に何をいれるか、お菓子をどうしても食べたいとき、お酒を飲みたいとき、肉を食べたいときに、何を減らして調整するかとか、パズルのようにして楽しむことができます。

続きは,次回。

今度は運動のお話をします。

 

参考文献
・岡田斗司夫「いつまでもデブと思うなよ。」(新潮新書)〔必読!!バイブルです〕
 ・香川芳子「食品80キロカロリーミニガイド」(女子栄養大学出版部)
 ・吉田美香「目で見るカロリーハンドブック」(主婦の友社)
 ・HP「簡単!栄養andカロリー計算」 http://www.eiyoukeisan.com/
※カロリー計算の方法は、いくつか類書があるので、好きなものでいいと思います。

ダイエット方法論1


1 はじめに

私は,実は子どもの頃肥満体でしたので,今でも,どちらかというと太りやすいタイプです。

そのため,時々ダイエットを実行していますが,それが高じて,趣味の一つになりました。

そこで,今回から何回かに分けて,私なりのダイエット法をご紹介します。といっても,色々な本を参考したもので,私のオリジナルではなく,非常にオーソドックスなものです。

ダイエットは,

 ①毎日,体重を量ることと

 ②正しい方法で食事制限をすること

が基本です。

それだけでも,十分に健康的な体になります。

それにプラスして,③少しの運動ができれば,なお一層健康的にダイエットができます。

あとは,これらを維持するための④メンタル,です。

 

2 目標体重とは?

目標とする標準体重は

身長(m)×身長(m)×22(BMI)

で、導きだします。

私の場合は、身長172センチなので、1.72×1.72×22=65キログラムが標準体重となります。

現在も,だいたい63~65キログラムくらいの体重で推移しています。

BMIが18.5を下回ると,標準未満ということになります。

私の場合は,54キログラムだと,やせすぎということになりますので、そこまで下げると行き過ぎのように思います。

私は高校2年生くらいから身長が変わっておらず,高校時代は陸上競技をしていたのでやせており,58キログラムくらいでした。

大学時代は60キログラム前後,23歳で仕事に就いてから63~65キログラムくらい,30歳代で66~68キログラムくらいでした。

普通にしていても,十数年間で10キロも太るんですね

 

3 ダイエットの決意

弁護士になったときに,慣れない仕事のストレスからか,食べ過ぎになりました。

事務所のお菓子を食べ過ぎたり,家に帰ってからも,せんべいや柿ピーをつまみにビールやウィスキーを飲んだり,ミスター・ドーナッツや焼き菓子をしょっちゅう食べていました。

そのおかげで、最大74キログラムにまでなってしまいました・・・。

ある日,家族と一緒に川で遊んでいる自分の姿の写真を見て,愕然としました。

「完全に中年太りのおっさんやん・・・。」と。

また,姿だけでなく,当時はしょっちゅう風邪をひいたり,イライラしたり,体調も良くありませんでした

まずいと思って,ダイエットに真剣に取り組むようになったのです。

 

4 そしてたどり着いた方法論

私なりのダイエットの方法論の内容は,

①毎日の体重計測

②食事制限(レコーディング・ダイエット)

③筋トレ

④有酸素運動

⑤周囲への公言

⑥ダイエット中のイライラ対策

⑦目標の明確化

⑧ご褒美の用意

です。

具体的な中身については,次回以降にご紹介いたします!

 

 

司法修習生の方へ(実務への準備のために)


61W14Rr4hnL実務に就く前にどんな勉強をすればいいですかという質問を,よく司法修習生の方から受けます。

法律実務家の仕事は,広く社会全般にかかわるものなので,幅広い知識が必要です。

ここでは主に司法修習生の方向けに,最低限,これくらいは勉強しておいた方がいいですよ,という内容をご紹介します。

 

① 簿記・会計

会社が関係する民事事件では,税務や会計が争点になっている場合でなくとも,財務諸表や帳簿類が重要な証拠となる場合が非常にたくさんあります。

そこで,会計入門書や,簿記3級程度の教科書を一読しておくのがよいでしょう。

おすすめの本は,

・國貞克則「決算書がスラスラわかる財務3表一体理解法」朝日新書

 ・桜井久勝「会計学入門」日経文庫

です。

簿記の本は,たくさんありますので,それほど分厚いものでなくとも,手にとって分かりやすそうなものがよいと思います。

 

② 司法試験で選択しなかった法律科目の教科書

特に倒産法,労働法,税法,知的財産法,独占禁止法は,実務で必須知識です。

一般に司法試験の勉強で使われている本の中で,薄い教科書(挫折しないためにも)でよいので,ざっとは読んでおきましょう。

 

③ ビジネス・マナー

社会人の経験のない方は,基本的なビジネス・マナーについては,きちんと本を読んで勉強しておいた方がよいでしょう。

マナー違反があっても,弁護士だと,周囲の人が遠慮して注意をしてくれないこともあります。しかし,敬語が変だったり,服装がTPOに合っていないと,とても恥をかいてしまいますので,そのようなことがないためにも,ビジネス・マナーの知識は必須です。

おすすめは,以下の書籍。

 ・梅島みよ他「ビジネスマナー入門」日経文庫

 ・高橋書店編集部「さすが!と言われるビジネスマナー完全版」

 

④ 経営に関する本

弁護士も,中小企業の経営者です。非常に残念なことですが,弁護士の世界も,金銭に関係する不祥事が多くなってきています。

まずは,足元の経営をしっかりさせるためにも,経営者の基本を学んでおく必要があります。

入門書としてのおすすめは,

 ・小倉昌男「経営学」日経BP社

 ・稲盛和夫「成功への情熱」PHP文庫

どちらも,経営者としてのモチベーションがあがる良書です。

 

⑤ その他

検事に任官予定の方であれば,法医学や,法科学の知識が大切です。法医学の関係では,以下のような,警察官向けに書かれた実戦的な本があります。

・渡辺博司「死体の視かた」東京法令出版

他に,弁護士志望の方なら,今後の過酷な競争に勝ち抜くためには,専門分野に特化することが有効な手段です。そこで,④よりももっと実践的なマーケティングの本として,漫画ですが,

・福永雅文他「ビジネス実戦マンガ・ランチェスター戦略」PHP  研究所

が,非常に詳しくて,分かりやすいです。

私の修習時代は,2年間もの長い修習期間でしたが(今は1年です),それほど勉強しませんでした。

そのため,実務に就いてからあわてていろんな勉強をすることになってしまいました。

そうならないためにも,修行期間にきちんとした準備が必要ということで,参考になればと思っています。